ピケットラインを越えていけ!?

イギリス全土を揺るがし、世界的にもニュースになりつつある大学でのストライキ、いよいよ2週目に突入、その現状について。

目次

ストライキが2週目に突入

さらに規模が拡大し、各地で大きな影響が出ている。ストライキ開始時の様子はこちら。

climbershigh.hatenablog.co

 

ストライキが開始された、22日、23日は、教員のみならず、学生も参加して、大きな勢いを持っていた。

 

f:id:climbershigh:20180302071252j:plain

https://thetab.com/uk/cambridge/2018/02/22/why-i-will-be-crossing-the-picket-line-10761

その一方で、一部の大学では、左派系の学生団体などが、授業や、施設利用の妨害行為など行き過ぎた行動に出た事例も報告された。

 

またあちこちの大学では、労働党の議員がストライキを激励し、それを喜んでtwitterにあげていたりする場面も…。うーん……。

f:id:climbershigh:20180227004703j:plain

https://twitter.com/ChiOnwurah/status/968082632335659008


組合側 (UCU) は、ストライキの結束を訴えるものの、次第に学生側や、教員側からも不平や不満は出始めている。

 

学生側から高まる反発も

さらに、学生側からは『授業が休講になるなら、授業料を返してほしい!』

 

という訴えもでている。それも当然といえば、当然だろう。

そして、2週目に入って、少しずつ、授業や研究会を再開する人たちも増えてきた。

 

このことをこちらでは、 cross picket line と表現する。

 

ピケットラインを越えるとは?

ピケットラインとは、大学や教室の前に、スト参加者が並んで、ストライキ中に人の出入りや、スト破りを防止すること。

 

そして、非組合員や、組合員でもストに同意しないものが、大学で活動をすることを、cross picket line (ピケットラインを越える) という。

私の School でも、cross picket lineを通じて、少しずつ「大学の日常」を取り戻そうという動きがでてきた。

 

自分たちの生活のためにストライキをすることは、働くものの権利である。一方で、学生のために授業をしたい、研究を進めたい、と考えるものには、それを行う権利があり、決して妨害されるべきではない。

f:id:climbershigh:20180302072240j:plain(大学のあちこちに貼られたポスター)

 

27日から、第三者の仲介によって、組合側と大学側の交渉が行われている。

そこで折り合わなければ、来週以降もストライキによる混乱が続くことになる。

果たしてすんなりと収まるだろうか。