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目次

 

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小説「クライマーズハイ

 

出典は横山秀夫の『クライマーズ・ハイ』から。映画化され話題にもなった作品。

地方の新聞社に勤める記者の悠木を中心として、日航機墜落事件をめぐる人間模様を描いた作品。

もう一人の主役は、悠木に山登りの魅力を教えた同僚の安西。

 

クライマーズ・ハイ (文春文庫)

クライマーズ・ハイ (文春文庫)

 

 
ある日、悠木は安西に、


「お前は、何のために山に登るのか?」と尋ね、


安西は一言、

「下りるために登るんさ。」 と答え、そのまま立ち去る。

しかし、その真意は謎のまま。

なぜなら、その直後に安西は倒れて意識不明になってしまったから…。


「下りるために登るんさ」


小説を読んでも、この言葉の背景にある安西の真意や、

また作者の意図が明確にわかるわけではない。

ただ、自分なりに考えてみると、

登る と 下りる、っていうのは、反対の意味の言葉として捉えられ、

登るはポジティブ、下りるはネガティブに捉えられることが多い。

でも、実際は、登るだけが人生ではないし、ときに下りることを選択せざるを得ない場面だってある。

むしろ、下りざるを得ない場面で、

きちんと下りることを判断できるか否かってすごく大切なんじゃないかと。

「諦めたら、そこで試合終了!」 とか、

「頑張れば、いつか報われる」とか、

「戦い続ければ道は開ける!」 みたいな言葉があって

結構そういうのを好んで使う人も多いけど


正直、自分はあまり好きじゃない。

やっぱり、置かれてる状況は、人ぞれぞれだし、抱えている苦しみだってそれぞれ違う。

それを一括りにして、片づけようとしている感じがするからだと思う。

実際に、人生においては、どう考えたって、戦い続けるのが難しい場面だってあるし、

方向転換をしたほうがいいときもある。

諦めずに続けた結果が、過労死とか、そこまでいかなくても心身のバランスを崩してしまう、っていうんじゃ元も子ともないでしょ。

実際に、そういう人は山ほどいるんだから。

大切なことは

なので、むしろ大切なのは、自分の人生を、今の状況を、等身大の自分をトータルで受け入れること、

そして、どんなことだって、最後は「下りる」ときがくる。

もっというと、全てはいつか「下りる」ときのためにある。といってもいいんじゃないかと。

自分は、「下りるために登るんさ」をそんな風に解釈してます。

「登る」 と 「下りる」

それは反対語ではなくて、それぞれ等しく価値のある、2つの道、そして可能性なんだと。

そんな思いもあって、ブログのタイトルにしています。